ショコラ&バニラ: 『「午後7時! 晩御飯(おかたづけ)!」\n「午後7時、晩御飯(おかたづけ)」』 ショコラ: 「ふんふーん、ご主人さまがカレー褒めてくれましたー♪」 バニラ: 「良かったね、ショコラが嬉しいと私も嬉しい」 メイプル: 「人参の皮剥きだけで作った気になれちゃうのがショコラよねぇ」 アズキ: 「ヒネくれたどっかのアメリカンカールとは大違いだよなー」 メイプル: 「はあ? やんの? またやんの?」 アズキ: 「お? やんのかやんのか? デザートにしちまうぞ?」 シナモン: 「でも嘉祥さんも最近とっても忙しそうですねぇ」 ココナツ: 「そうだね。あんまり家でゆっくりしてるところも見ないもんね」 シナモン: 「もしかして、実は彼女が出来たんじゃ――」 時雨: 「そんな、そんな馬鹿なっ……!」 ココナツ: 「し、時雨さまっ!? 大丈夫ですか、お怪我はっ……!?」 時雨: 「に、兄さまに恋人なんて……我が家のネコたちならまだしも、他の女に兄さまが、そんな……」 アズキ: 「お、おいおい、時雨、大丈夫か……? 顔がマリンブルーになってんだけど……」 ココナツ: 「シナモン、なんてこと言うんだ! そんな滅多なこと、時雨さまの前で口にしたらダメじゃないか!?」 シナモン: 「ご、ごめんなさい……! つい、思ったことが口にでちゃって……!」 時雨: 「そんな、そんな馬鹿なことが……! 周りには私のような健気な妹と、英才教育を施した最高のネコたちがいるのに……!」 時雨: 「はっ、そうか……! 諸行無常、盛者必衰の理……恋人がいるなら、破局だってあり得ること……」 時雨: 「血の繋がった妹は未来永劫でも、恋人にはいずれ別れは来るもの……」 時雨: 「それが多少早まるくらい、あり得る……十分に有り得ることです……手段など選ばなければ……」 時雨: 「そうです、相手方に偶然私の写メでも送りつけてしまえば……!」 メイプル: 「普通に妹の写メで終わりじゃない?」 時雨: 「メイプル! メイプルは誰の味方ですか! 今度買ってあげるって言った最新アイポンはナシです!!」 メイプル: 「いやあぁあぁーっ! 横暴! なんて理不尽なの!?」 メイプル: 「じゃ、じゃあシナモンの自慢の巨乳でも送ればいいじゃない! そっちのが効果的でしょ!?」 シナモン: 「そんにゃあ! わたしの恥ずかしい画像がネットの海を永遠に漂流するのはやり過ぎです~!!」 シナモン: 「だったらアズちゃんの方が、見た目的に犯罪臭がして効果的だと思うのですよ~!」 アズキ: 「犯罪臭ってなんだテメー! アタシはお前より年上だぞこのおっぱいキャットが!!」 時雨: 「ないない。アズキ程度なら私と大差ないですし」 アズキ: 「て、てめぇ……! 普段そんなこと言わねぇくせに、実は裏でそんなこと思っていやがったのか……!?」 時雨: 「ならばいっそ、シナモンとココナツのダブル巨乳で乱交のフェイクなら……!」 ココナツ: 「わーん! ぼく無関係なのにひどい! ひどいです時雨さま!」 バニラ: 「うーん、阿鼻叫喚。混乱したヒトは恐ろしい」 バニラ: 「……あれ? ショコラ? ショコラがいない……?」 バニラ: 「はっ、まさか……! ショコラまでショックで家出とか……!?」 ショコラ: 「ご主人さま、彼女とかいないですって! うわーい、良かったー♪」 時雨: 「おおお……! 私が右往左往している間に、げに恐ろしきパンドラの箱をこうも簡単に開けに行くとは……! ショコラ、恐ろしい子……!」 バニラ: 「さすがはショコラ。無邪気で素直な行動力で右に出る者などいない」 バニラ: 「まーともかく。一件落着で良かった良かった」 アズキ: 「時雨のヤロウ、本音はアレか……飼い主でも油断ならねぇ……ブツブツ」 シナモン: 「いくらMでも限度があるよぉ……愛のないサディスティックはいやぁ……」 ココナツ: 「まさかあんな飛び火するなんて……忠誠を誓ったのはぼくだけど、ぼくなんだけど……」 メイプル: 「ご機嫌損ねたらすぐに経済制裁なんて……今後、こういう時は気をつけないと……」 バニラ: 「……おお。ネコたちに深いトラウマが」 ショコラ: 「ん? どしたのこの空気。トラとウマがどうしたの?」 バニラ: 「うんうん、ショコラは素敵だね。いつまでもそのままでいよう」 ショコラ: 「ん? んんん~? 良くわからないけどショコラはいつも元気だから大丈夫だよー♪」 バニラ: 「そうだね、大丈夫大丈夫」 バニラ: 「さ、片付けしちゃおう。みんなそのうち元に戻るし」 ショコラ: 「はーい、お手伝いしまーす♪」